Saturday, March 5, 2022

SIGMA XQ 18mm F3.2(YSマウント)

またシグマのYSマウントになります。今回は一番広角の18mmです。YSマウントとしては比較的末期のものでXQシリーズになりピントリングもゴムが巻かれています。光学はYS 18mm F3.2と同じものです。XQシリーズはYSマウントのものと固定マウントのものが混在しておりシグマは短期間に仕様変更をしていたと思われます。

当時としては微妙に明るいF3.2、絞り羽は6枚。F3.5バージョンもあるようですが銘板のF値だけが違うだけで見た目は完全に同じ…内部が違うのでしょうか…。最短撮影距離は15mmとかなり寄れます。フィルター径は72mmですが全体的にコンパクトにまとまっています。コーティングは一応マルチコーティングですが、アンバーがメインで中玉の一部レンズがグリーンになっています。初期型はモノコーティングなので注意。このレンズは大体カビ玉か中玉が曇っています。これはバルサム修理してもらったものになります。

■写り
一枚目、開放ではかなり淡い写りでディティールも甘いです。また、周辺減光も大きい。2枚目、F8ぐらいまで絞り込むと周辺に流れがあるもののそれなりに写るようになります(この個体は左側が少し甘い?)。そしてこのレンズの一番の特徴なのですが、古い年代なのに歪曲がかなり少ない。
IMGP5548 IMGP5553
IMGP5560

Saturday, February 12, 2022

SIGMA MIRROR 600mm F8 ミラーレンズ

シグマのミラーレンズになります。タムロンのミラーレンズと並び比較的評判が良いとのこと。長く販売されていたようで時期によってカラーバリエーションや表面仕上げが様々です。最後の方になるとラバー塗装されています。またフィルター径も86mmから途中で95mmに変更されているようです。今回入手したのは95mmのものです。このレンズ、カビが生えた個体が多いですよね…。

例によってミラーなので見た目の割にはかなり軽い。1/3マクロまで対応しており思ったより寄れる。マウントは固定式ですが絞り機構はないので簡単に交換できそう。Kマウントは電子接点のあるAレンズ相当のものもあるようです。

後部のフィルターはスライドさせて簡単に取り出せます。この辺りはタムロンより優れています。また、三脚座のロックネジも大きくて回しやすい。

■写り
例によってピント合わせが難しい。写りは評判が良いだけあってミラーレンズとしてはシャープでタムロンといい勝負。コントラストだけは普通のレンズよりは弱くなってしまうので少し補正する必要がありそう。当時の長い望遠鏡のようなレンズよりは収差やカラーバランスでかなり優位な気がします。ワーゲンは少しピントが少し合っていません。


続いて最大倍率での撮影。さすがに望遠側に特化されているようでマクロではあまりシャープさはありません。F8と暗く、さらに近距離では手振れがひどいのでISOも上がってしまいます。

Tamron 35-80mm F2.8-3.5(QZ-35M) アダプトール

アダプト―ルの標準ズームに位置するレンズです。

38-100mmと同じように前玉が大きい。フィルターは62mm、絞り羽は6枚。ズームは回転ではなく直進式。最大でハーフマクロの性能があります。

マクロモードがついておりハーフマクロのスペックです。切り替えはズームを35mmの位置まで縮めて黄色の矢印をすべて合わせたうえで、更にズームリングと絞りリングの間にある切り替えリングの銀色のプッシュスイッチを押しながら回して白い△を合わせます。

切り替えの構造がかなり複雑で切り替えリングもうまく回らないことがあります。作法が多く通常レンズかマクロレンズで使うかのどちらかになります。流石にこの付近の年代だとグリス切れが目立ちます。またところどころが錆びかけています。当時だともっと切り替えはスムーズだったんでしょうか…。マクロモードではズームリングもピント調整機能になります。手前ピントリングも調整機能としては生きています。

■写り
38-100mmと同じく色乗りが悪くカラーバランスが青に寄っている。逆光に弱くハロが出やすい。



■マクロモード
接写は開放だと滲みが多めだがピント位置はちゃんとしている。F5.6ぐらいまで絞り込むと十分シャープになる。ボケもうるさくありません。どうやら風景よりは近距離~マクロ領域が得意なようです。コントラストはいじっていません。室内だと青みもあまり気になりません。

Friday, February 11, 2022

Samyang MF 85mm F1.4 AS IF UMC

サムヤンの格安MFレンズになります。

ペンタックス用はAポジションがあるので絞り優先で使えます。絞り羽は8枚。自分の個体は強いLED光を当てると少し研磨跡が残っていました。もちろん写りには影響しませんが、今の国産レンズだとまずあり得ない品質です。あとは無限遠がオーバーインフに調整されています。また、後はサムヤンのMFレンズによくあることなのですが、フォーカスリングのグリップがだんだん白っぽくなります。アルコールなどでふき取ると一時的に奇麗にはなります…。

■写り
K-1で撮影。開放ではかなりやわらかめな写り、ボケはじめが早いのでピント面がわかりづらい。光学ファインダーでは少しきつい。EVFやライブビューの拡大機能を使った方がよさそう。少し絞り込むとピシッとした写りになる。サムヤンのMFレンズ全般に言えそうですがカラーバランスが若干黄色っぽい気がする。


Tamron 38-100mm F3.5(CZ-38M) アダプトール

タムロン初期の高倍率ズームになります。前身にSZ-38がありますがこちらは少し寄れるようになっているみたいです。

巨大な前玉、フィルター径は67mmあります。持つとずっしり重い。絞り羽は6枚になります。鏡胴はつやつやしていて指紋の跡がつきやすい。

通常の最短撮影距離は1.4mで寄れませんが、マクロ用のヘリコイドがついています。このヘリコイドを最大まで回すと1/4のクォーターマクロになります。この時ズームリングの機能もピント調整になります。

■写り
カラーバランスは青みがかかっています。さすがに色乗りは良くないですが順光ではそれなりに映ります。絞り込むと周辺の光量落ちもほぼなし。ただ、周辺部の流れは大きめ。逆光にも弱めでハロが起きやすくオールドレンズらしい写り。




■マクロモード
開放だと滲みが多めです。F5.6まで絞り込むとそこそこシャープになりますが、1/4までなので小物撮りでは思ったよりは寄れません