Sunday, January 24, 2021

SIGMA XQ 300mm F4(YSマウント)

 シグマのXQシリーズの単焦点、300mm F4です。基本的にはYS 300mm F4と同じですがマルチコートの記載があったりコーティングに若干の変更が入っているようです。YSマウントなのでマウントを変えればどんなカメラにでも付きます。

このレンズはマクロ用にヘリコイドが二重になっており、手前のピントリングを最大まで繰り出したあとに先端側のヘリコイドを更に繰り出させるようになっています。最大まで伸ばすとかなりの長さになります。マクロモードなしの撮影距離は4mでマクロモードでは1.7mまでで1/4のクォーターマクロまで対応しています。

フィルター径は77mm、絞り羽根は6枚になっています。カビと中玉がグリスの気化や劣化で曇っていたので分解して清掃しました。また絞りが粘っていました。分解は前玉は横のイモネジを外すと押さえのリングが外れます。後玉は基本ネジ込みですべてのレンズを外せるのでヘリコイドをバラす必要はありません。後玉はマウントを外すとアクセスしやすいです。絞りより後ろの後玉にはほぼ全てに油が流れ込んでいました。

◆写り

K-1で撮影。まずはマクロモードなしの撮影です。冷たい発色です。構造物を撮るとハマりそうです。偽色はかなりの数出ています。ピントリングが非常に重いのでピント合わせがしづらいです。発色や収差の出方などはTakumar 200mm F3.5と似ています。
アンダー気味で撮ると良さそう。開放でもそこそこシャープです。コントラストは低いです。撮影した日が曇りだったせいもありそうですが。

続いてマクロモードでの撮影です。
開放のF4で撮りましたが滲みがすごいです。ソフトレンズみたいですがピント自体はちゃんとしていますね。

Friday, January 22, 2021

Phenix 24mm F2.8(鳳凰光学)

 中国 鳳凰光学製のレンズです。一昔前の中国製が安かろう悪かろうと言われてた時代のMFレンズです。今は中国製でもAF対応やズーム対応の高性能なレンズが出てきたりして進歩を感じますね。

絞り環とレンズ環は樹脂、それ以外は金属で作られています。見た目は一昔前の安いコシナ製レンズのようです。ピントリングのゴムにレンズ銘が入っていて少しかっこ悪いです。光学の形状的にはPENTAX 24mm F2.8と似ている気がします。広角だからかもしれませんが、ピントリングの回転角は約45度しかありません。
絞り羽根は6枚、マウントは金属製で意外としっかりしています。
前玉は白色、後玉はパープルのコーティング色です。MCと書かれていますがモノコートで面で複数種類を使い分けてる感じでしょうか…。
◆写り

F2.8ではかなりの周辺減光が目立ちます。中央は樽型、周辺は糸巻き型の大きめの歪曲があります。補正はめんどくさそうです。

F8まで絞ると周辺減光は収まりある程度均一になります。


直線の被写体を入れると歪曲が結構気になります。周辺画質は良くないので風景などはかなり絞り込む必要がありそう。ボケも少し汚いかも。
カラーバランスはニュートラルですが赤や青などの原色系はビビッドで映るようです。ダイナミックレンジは狭そうです。


Wednesday, January 20, 2021

mamiya macro sekor 60mm F2.8(TOMIOKA)

マミヤから発売されていた等倍マクロです。富岡製のヤシノンと全く同じで富岡製だと思われます。富岡銘のものやヤシノンよりは比較的安く手に入ります。全群繰り出しの等倍マクロなので最大まで伸ばすと2倍ぐらいの長さになります。作りはものすごくしっかりとしておりかなり重いです。絞らない状態でもレンズを繰り出すほど暗くなるので露出には注意が必要です。


レンズのコーティングはアンバー系で絞り羽根は6枚で正六角形になります。
このレンズは2つ所持していますが、レンズは個体差があり、開放でも絞りが隠れきらないものがあります。

また、製造時期によって微妙にマウントの形状が違います。新しいものにはマウント固定用?の溝が掘られています。

◆写り
IMGP5836IMGP5826 (2)
写りはかなり硬派でぴしっと写ります。ちょっと信じられないぐらいシャープネスが効いてます。質感と立体感がすごいですね。上の2枚はF2.8かF3.5で撮影したものです。
IMGP5887 (2)IMGP5858
その反面ボケは考慮されておらず絞りの6角形がはっきりと分かり汚いです。時代的には模写用途に使われていたからでしょうか。ボケを気にする場合は開放で撮る必要がありそうです。

Monday, January 18, 2021

smc PENTAX 24mm F2.8

K(P)シリーズのレンズです。Mシリーズに24mmがなかったせいか販売期間が長くそれなりにタマ数があります。レンズは中玉にクモリが出ているものが多いので店舗での購入をおすすめします。

◆写り

APS-CのK-30で撮影。お店を正面から。色は少し青味がかかっています。F4かF5.6まで絞ったもので道路部分を見ると周辺部は糸巻き型、中央にかけて樽型の歪曲があります。少々補正がめんどくさそうです。広角レンズでF値を明るくした弊害でしょうか。フルサイズで撮るともう少し目立ちそうです。

青色…空がよく映ると言われているレンズのようです。試しに撮ってみましたが空の色が淡く表現されています。

 

Sunday, January 17, 2021

SIGMA APO 70-300mm F4-5.6 DG MACRO

長いこと売られていたシグマの比較的安い望遠ズームレンズです。基本設計はフィルム時代から売られていたものなのでフルサイズ対応です。DGがついているのでデジタル対応はしています。同じ見た目でAPOなしもありますがAPO付きは赤いリングが目印です。APOなしはさらに安いですがあまり評判が良くないです。

レンズ全体は樹脂製でズームリングより先はラバー塗装になってるのでホコリが付きやすい。しばらく経つと多分べとつくと思います。こちらは比較的最近まで売られていたものですが表面処理は複数あるようです。古めのものはラメ入りの塗装だったりします。モータは内蔵してないのでAF音はうるさいです。マクロモードがついていますが切り替えは望遠側のみ対応しています。改造すれば全域マクロモードにできるとのこと…。

◆写り

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せっかくなのでフルサイズのK-1で撮影。色は寒色系であっさりしています。古いものですが開放でもあまりフリンジは感じられません。安くてもAPOがついているだけのことはあります。長く売られていた理由がわかります。
解像度重視のようで特に中央の解像はかなり良い感じです。ボケや周辺画質、色表現性はあまり期待しないほうが良さそうです。
このレンズは発色が好みじゃなかったので今はもう所持していません。